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スタイルカウンシル Style Council

僕らの持っている「声」はメディアだ。

声が発する内容のことではない。その響きがメディアとして機能する
「わー」とか「ぎゃ」とか、「うぇ」とか、意味として認められないような、文字にもできないようなその響きが、時として「意味」以上に、僕らの身体に深く浸透してしまうことがある。

 

昨年、福島(といってもいわき市のしかも限られた地域だ)で、いろいろな人に話を聞いたときに聞きたかったのは、多分その響きだった。それさえ聞くことができれば、もしかしたら「震災」についてなど、聞けなくてもよかったのかもしれない。その響きに、そしてその響きが聞き手の身体に浸透していくことに、僕は希望を感じる。

 

時間を経て残るのは文字に変換できる「意味」であり、響きはすぐに空気に溶けて消えてしまう。けれども、僕は声のその響きの中に、「未来」のようなものを見出したいと思う。

今回、福島で得た言葉を使うだろう。
けれども、舞台上に響くのは、福島も東京も関係のない、僕らについての「声」だ。

作・演出:萩原雄太

出演:イグロヒデアキ 清水穂奈美 林弥生 横手慎太郎(シンクロ少女)

照明 千田実(CHIDA OFFICE)、宣伝美術 藤井隆史、製作 かもめマシーン

2013年5月28日〜6月2日

STスポット横浜

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