福島でゴドーを待ちながら

Waiting for Godot in Fukushima

2011年8月、東日本大震災が起こった直後の福島県で、『ゴドーを待ちながら』を上演。場所として選んだのは、当時、立ち入り禁止区域とされていた福島第一原子力発電所から20kmの場所にある検問のすぐ近く。地震によって崩落した国道6号線の路上で、0.39μSVの放射線量の中、俳優たちは路上にただ立ち尽くした。

イタリア・ローマ市演劇記念館、早稲田大学演劇博物館などで上演の記録が展示された。

​■CONCEPT

そこが、安全なのかどうなのか、僕にはよくわかりません。

誰かが計測した線量計をどこまで信じることができるのかもわからないし、
線量計がそもそも何を計測した数値なのか(β線なのかγ線なのかとか)もよくわからない。
健康に被害が及ぶ範囲なのかどうなのか(「すぐに」なのか「いつか」なのかとか)それも定かではありません。
わからないことだらけです。

けれども、そこでは人が生活を送っています。

ある人は、「大丈夫そうだから」と言っていました。
また、ある人は「避難所はねぇ」と言葉を濁していました。
「仕事」として、そこで生活を送る人もたくさんいます。

そこは「フクシマ」ではなく、まして「FUKUSHIMA」なんていう名前ではありません。
そこは「福島」です。

だから、そこで演劇をしたいと思いました。

2011年8月6日

福島県双葉郡広野町 国道6号線路上

演出:萩原雄太

出演:清水穂奈美、横手慎太郎、松原一郎

​撮影:藤井隆史

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